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2005年 07月 16日
愛する人が共に植物状態に陥ってしまったマルコとベニグノ。マルコがその事実を受け止められず、愛する人に触れることができないのに対し、看護士であるベニグノは懸命に話しかけ、ひたすら献身的に介護する。しかし、ベニグノとその愛する人アリシアは植物状態となる前に一度話したきりであり、ベニグノのアリシアに対する愛は一方的でストーカー的なものであった。やがてマルコとベニグノは同じ境遇にあるものどうし、交流を深めていくが…。
この映画で貫かれているのは、理性や正義、もしくは善や悪という感覚ではない。誰かを愛する人間の醜さ、残酷さ、そして美しさである。植物状態のアリシアを妊娠させてしまうという理性で考えれば許されない行為をしてしまったベニグノ。たとえばニュースでこういう事件が報道された場合、私たちは犯罪者を罵倒するだろう。しかし、理性や正義、はたまた合理的思考などでは人は愛せない。その点、彼のアリシアに対する愛は、見返りなどを求めないとても純粋なものだった。その純粋な愛と、その残酷な結末を描ききったこの作品には私を含め、人間誰もが持つおどろおどろしい一面を見せ付けられた。ラスト・シーンでは、生への希望が見いだせたので少し救われたような気がした。 …蛇足ながら、アリシア役のレオノール・ワトリングがとてもとてもかわいかったので、ベニグノが彼女に一目ぼれした気もちだけはとてもよくわかった。これも理性じゃないんだよな…(笑)
by morimoo
| 2005-07-16 02:07
| 映画
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