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2005年 07月 16日
私は今21歳の大学3年生。小中学生からは大人と思われ、サラリーマンたちからすればまだまだ子供と言われるであろう微妙な年齢だ。私は早く大人になりたいと思う人間だが、世界的な絵本作家である著者の主張は痛快でドキッとさせられる。彼の主張はこうだ。「子供にとって、大人は有害である」。彼は、ユーモアと皮肉たっぷりの文章、そして絵本作家ならではの鋭い視点で、現在の子供に関する問題は教育システムや子供に対する大人たちの姿勢に原因があるとし、打算と怠慢と欺瞞だらけの大人の世の中をからかってみせる。
子供のころ、いやな先生・いやな大人というのは誰にでもいただろう(今も?)。考えてみれば、彼らは彼らの立場でしか物事を考えていなかった。彼らの考え方を私たち子供に押し付けていた。その欺瞞に子供であった私たちは反発していたのだ。しかし今になって、私自身もそういった意味で大人になりかけているのかな、と少し反省した。私もいずれ、著者がからかった学校を出て、これまた著者がからかった大人の社会で生きてゆかなくてはならない。しかし私は、そんな社会の中にいても、幼い頃の私自身が嫌ったようなつまらない大人にはなりたくない。本書は、大人になりかけた私へのワクチンになってくれたようである。 最後に、権丈先生と同じようなことを著者が言っているので、引用しておきたい。 「先生の言うこと書くことをそのまま聞いてそのまま写す、いわゆる生徒という立場も情けないと思います。生徒という形でサボっているといわれても仕方ありません。」
by morimoo
| 2005-07-16 01:58
| 本:その他
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